遺品整理は故人の遺されたものを見て心理的につらくなったり、膨大な量の品々を1つ1つ整理する必要がったり、処分する品と遺しておく品を選別する必要があったりと人によっては大変な作業です。
遺品の中には価値のあるものが含まれていることが少なくなく、特に貴金属やブランド品、などは買取市場で高価に取引されることがあります。これらのアイテムを買取にだすことで、不要な物を有効に活用するとともに、遺品整理の負担を軽減することにもつながるでしょう。
当記事では、遺品整理で買取できる遺品の種類について解説します。
1.遺品整理で買取できる遺品の種類
遺品整理は感情的にも物理的にも大きな負担が伴います。多くの時間、体力、費用が必要となるので、遺品の買取を検討することは1つの選択肢としておすすめです。
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以下では、一般的に買取が可能な遺品の種類を紹介します。
1-1.貴金属・宝石
金、プラチナ、銀などの貴金属や、ダイヤモンド、ルビー、サファイアなどの宝石は、高値で買い取られる可能性が高いです。例えば、金は貴金属の中でも特に需要が高く、安定した価値を持つため、買取需要が常に高いです。ネックレス、ブレスレット、指輪、ピアスなどのアクセサリー類はもちろん、金塊や金歯なども買取対象となるケースがあります。
貴金属や宝石は、ブランドの価値が分かる専門の買取業者に依頼しましょう。傷や汚れを拭き取り、鑑定書があれば必ず一緒に提出することが大切です。
1-2.骨董品・美術品
絵画、陶磁器、仏像、掛け軸など、年代物や希少価値のある骨董品・美術品は、高値で買取される可能性があります。また、茶道具や書道具は、日本の伝統文化を代表する品々であり、高値で買い取られるケースも多い商品です。
真贋や価値判断が難しいケースも多いので、骨董品・美術品の専門の鑑定士に査定してもらうことをおすすめします。
1-3.ブランド品
バッグ、財布、時計、衣類、靴、アクセサリーなどのブランド品は、状態や人気度によって買取価格が大きく異なります。例えば、ルイ・ヴィトン、シャネル、エルメス、グッチ、プラダなど、人気ブランドのバッグは高値で買取される可能性があります。時計においては、ロレックス、オメガ、カルティエ、グランドセイコーなどが代表的です。
購入時のレシートや箱、保証書があれば必ず一緒に提出しましょう。また、ブランド品の買取は、偽物が多く市場に流通している背景もあるため、必ず古物商許可証を取得している業者に依頼してください。
1-4.カメラ
状態や需要によって買取価格が異なりますが、フィルムカメラ、デジタルカメラ、レンズ、カメラアクセサリーなども元々の価格が高いので値が付きやすい商品です。国産カメラで言えば、ニコンやキヤノン、ソニー、富士フイルムなどが人気でしょう。
カメラの買取に関しては、専門的な知識を持つカメラ屋に持っていくことを推奨します。総合買取店では、買取したカメラを中古市場に流すことが多いため、価格がやや安く設定されることがあります。カメラ屋の場合、買い取った商品を自社で整備し、直接販売するケースもあるため、より適切な価格での買取が期待できます。
1-5.家電製品・家具
テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコンなどの家電製品や、ソファ、テーブル、ベッドなどの家具は、比較的安価で買取されることが多いです。
年式や状態、人気モデルかどうかによって買取価格が異なります。ノーブランドの家具の場合は買取ができないケースも多いので、大きな期待は禁物です。
1-6.着物
着物の買取は専門知識を要します。適切な評価を受けるには、信頼できる業者を選ぶことが重要です。着物には明確な年代や作家名を示す目印が一般的にないため、素材や技術に精通したプロの目でなければその価値を見極めることは難しいです。高価な大島紬や結城紬、京友禅、加賀友禅などの友禅染など、有名な着物は比較的高値で取引されることがあります。
また、着物はリサイクルされてバッグや他の衣類に生まれ変わることがあり、その素材としての価値も評価されます。
1-7.コレクター品
フィギュア、アイドルグッズ、鉄道模型、切手、お酒など、コレクターがいるようなアイテムは、高値で買取される可能性があります。希少価値の高いと予測されるアイテムは買取にだすのがおすすめです。
また、ゴルフ用品も比較的高価買取につながりやすいです。タイトリスト・ダンロップ・ピン・オデッセイなど、有名ブランドのクラブがある場合は、ゴルフ用品の買取専門店に見積もりをお願いしてみるとよいでしょう。
1-8.お酒
遺品整理で見つかるお酒の中でも、特に買取が期待できるのは洋酒と日本酒です。洋酒では、ウイスキー、ブランデー、シャンパンなどが人気で、特定のブランドや稀少なヴィンテージのものは特に高価買取の対象となります。
有名なウイスキーブランドの限定ボトルや古いブランデーは、数万円から数十万円で取引されることもあります。日本酒も同様で、希少価値の高いものや特定の酒蔵の限定品は高く評価されます。
お酒の買取価格は保存状態や付属品の有無にも大きく影響されるため、未開封で箱や説明書が揃っているものは特に価値があります。お酒は贈答品としてもらうことが多いですが、使わないまま保管していたものが意外に高く売れるケースもしばしばあります。
2.遺品整理の買取で遺品を少しでも高く売る方法
遺品整理の買取で遺品を少しでも高く売る方法として、3つのポイントを解説します。
遺品の状態をできるだけ良くする、付属品を揃える |
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遺品の状態が良ければ良いほど、買取価格は高くなる傾向にあります。以下のようなポイントを押さえてみてください。 【清掃・メンテナンス】
【破損・欠損の補修】
保証書や説明書、購入時のオリジナルの箱など、付属品が揃っているとより高額な査定が期待できます。 |
複数の業者から見積もりを取る |
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遺品を少しでも高く買い取ってもらうには、複数の買取業者から見積もりを取ることが重要なポイントです。買取価格は業者によって開きがあり、同じ遺品でも査定額が異なります。ある業者が安値で査定しても、別の業者なら高値で査定してくれる可能性があります。 また、複数の見積もりを取ると、その商品の買取相場を知られるのもメリットです。相場を知っていれば適正な価格で売却でき、悪徳業者に騙されるリスクを減らせます。 |
適切な時期に売却する |
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遺品によっては季節性などを考慮し、時期を逃さずに適切なタイミングで売却することで、より高い買取価格が期待できます。反対に需要のない時期に売ると、安値で買い取られてしまう可能性があります。 例えば、ブランド品はメディアで特集された際や、ボーナス支給前、新生活が始まる前の3月頃に高価買取されやすいです。 |
時間と手間はかかることもありますが、遺品の価値を最大化させるためにも、上記の作業・確認は重要と言えるでしょう。
3.遺品整理で遺品を買取にだす際の注意点
遺品を処分する前に、その遺品が自分の正当な所有物であることを確認する必要があります。故人の遺言書や相続関係者の同意があれば確実です。
業者選びも重要です。まずは、古物商許可証を取得している業者であるか必ず確認しましょう。遺品の状態や価値を正確に査定してくれる業者を選ぶためにも、複数の業者から見積もりを取ることが大切です。
また、遺品の中には、思い出の品や必要なものがある可能性もあります。場合によってはすべて一括で買取にださず、遺品整理の中で残しておきたいものと、買取にだすものをしっかりと区別・整理しておくと後悔のない選択につながります。
まとめ
遺品整理は、故人の残された品々を整理し、処分や分配を行う重要な作業です。遺品整理は後回しにしてしまいがちな作業ですが、時間とともに思い出の品が劣化したり、処分に困るものが増えたりする可能性があるため、基本的には早めに始めることをおすすめします。
まずは遺品を整理し買取可能な遺品を選別してから、価値がありそうなものに関しては複数の買取業者に査定を依頼するのがベストな対応策です。状況に応じて、売却と処分を使い分けるのがよいでしょう。
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