遺品には、故人の思い出があるものや遺言書・お金に関する貴重品など、さまざまなものがあります。遺品整理を行う際は、捨ててから後悔しないためにも適切に仕分けを行うことが大切です。遺品整理をしている方の中には、「残したほうがよい遺品の種類が知りたい」という方もいるでしょう。
当記事では、遺品整理で残したほうがよいものや、残すものの選び方について解説します。遺品整理をスムーズに進めたい方は、ぜひご一読ください。
1.遺品整理で残すものリスト
遺品整理を行う上では、できるだけ故人と関係のあるものをたくさん残したくなるものです。とはいえスペースなどの問題から言っても、すべてを残すわけにはいきません。残すべきものと処分すべきものをしっかりと仕分け、適切に整理することが重要となります。
何を残し何を処分すべきかというのは、一目で判断するのが困難です。「処分してから、捨てなければよかったと後悔するのではないか」と悩むと、遺品整理の進みが遅くなることにもつながりかねません。したがって、必要であるか迷うものがあった場合は残しておくのが賢明です。
以下からは、遺品整理で特に残しておくべきものを解説します。遺品整理をスムーズに進められるよう、ぜひ参考にしてみてください。
1-1.遺言書・エンディングノート
遺言書には相続にまつわる重要な内容が載っているため、捨てないほうがよいでしょう。法的な拘束力を持っており、捨てることで親族とのトラブルを引き起こすリスクもあります。遺言書のほかに、エンディングノートが遺されているかもチェックしましょう。エンディングノートには遺言書のような法的効力はありませんが、故人の要望が載っているため、捨てずに取っておくべきです。
もし遺言書やエンディングノートがあった場合は、書かれた故人の希望に沿って遺品整理を行うことが重要です。家族に伝えず用意している故人も多いため、「あの人は遺言書などを用意している様子はなかったから」と決めつけず、一度探してみるようにしてください。
1-2.お金に関する貴重品
お金に関する貴重品としては、下記のようなものが挙げられるでしょう。
- 現金
- 保険証券
- 通帳
- 有価証券
現金に関しては、タンスなどに入っているものだけでなく、衣服のポケットなどから発見されるケースも多くあります。現金を見つけた際、盗むような形で持っていくのは避けましょう。勝手に自分のものにすると財産相続を行う上でトラブルになる場合があるため、必ず親族に許可を取るようにしてください。
通帳はお金についての記録がなされているため、処分しないようにしましょう。口座からお金を出す際は、親族に引き出す旨を伝えた上で手続きを実施します。
1-3.個人情報にかかわるもの
個人情報にかかわるものとしては、下記のようなものが挙げられます。
- 運転免許証
- パスポート
- マイナンバーカード
- 会員証などのカード類
- スマートフォン
故人が契約しているサービスの解約時に必要となることもあるため、会員証はしっかり取っておきましょう。運転免許証やパスポートなどについては発行元に返さなければいけないため、捨てないよう注意が必要です。身分証明書だけでなく、スマートフォンも含まれる点に気をつけましょう。写真やメモなど、中にはさまざまな情報が入っているため、スマートフォンも立派な個人情報の1つです。
1-4.契約書・権利書
遺品整理中、大切な契約書・権利書が見つかるケースもあります。相続を行う上でトラブルになるリスクが高まるため、契約書・権利書は捨てないようにしましょう。代表的なものとしては、土地の権利書が挙げられます。
土地の権利書は古い文字で書かれているケースも多々あるため、「読めないから」という理由で捨てたくなることもあるでしょう。しかし、どれだけ昔のものであっても、大切な権利書であることに変わりはありません。土地の相続に関する重要な書類となるため、厳重に保管します。文字が読めない場合は、解読を行えるプロに外注するのがおすすめです。
1-5.印鑑
故人が加入しているサービスを解約する時など、故人の印鑑を使用するシーンはいくつかあります。したがって、印鑑も処分せず取っておくようにしましょう。具体的には、以下のような印鑑が該当します。
- 実印
- 訂正印
- 認印
- 会社の実印、銀行印(故人が会社を経営していた場合)
生前のうちに、印鑑をどこに保管しているのかについて共有しておくと安心できます。
1-6.鍵
自宅の扉やデスクの引き出し、金庫など、鍵の種類は幅広くあります。大切な鍵を捨てると、後で開けたい扉などが開けられず後悔することになりかねません。
鍵をかけて保管するということは、遺言書やお金などの大切なものを収納している可能性も高いと言えます。どこの鍵か分からなくても、念のため保管するのが賢明です。鍵屋に相談することで、どこで使われる鍵なのかを調べてもらえるケースもあります。
1-7.リース商品
レンタル品やリース品は、捨てずに返すようにしましょう。長く借りていると延滞料金が発生するケースもあるため、早めに行動する必要があります。返す際、解約手続きも一緒に実施するとスムーズです。
レンタルショップのCDや図書館の本であれば分かりやすいものの、中には絵画や美容品など、一見レンタル品だと分かりにくいものを借りているケースもあります。レンタル品は一緒に保管されている契約書や、アイテムに記された会社のマークなどで判別可能です。レンタルの可能性があるものは、一旦保管することをおすすめします。
1-8.価値のあるもの
価値のある遺品については、捨てずに取っておきましょう。具体的には、下記のようなものが挙げられます。
- 高級腕時計
- 貴金属
- 一眼レフ
- 家具
- 着物
- ゴルフグッズ
- 日本酒
- パソコン
- ブランドバッグ
上記のような遺品を保管するか売るかについては、親族と話し合いを行って決めましょう。
1-9.故人の思い出があるもの
故人の服や手紙など、思い出を持つ遺品については、金銭的価値に関係なく取っておくのがよいと言えます。思い出の品を捨てると後悔することにもつながるため、じっくりと検討するようにしてください。遺品の状態や保管スペースの都合上、取っておくのが難しい場合は写真に移してデータとして保管することを推奨します。
1-10.写真
写真は故人を懐かしむ上で大切な遺品の1つであるため、捨てずに保管しましょう。昔の写真に関しては、データ化されていないケースがほとんどであり、捨てると二度と手に入らなくなるため特に注意が必要です。枚数が多い場合は、カメラでデジタル上に残すようにしましょう。
2.遺品整理で残すものの選び方
遺品整理で残すものは、遺族の意思を尊重して決めるのが重要です。可能であれば、生前のうちに「何を残してほしいか」「何を残すべきか」といったことを故人に相談しておくのがベストです。加えて、「どの品は誰のものになるか」を決めておいたり、生前整理を実施して物を減らしたりしておけば、より遺品整理をスムーズに行えるようになるでしょう。
亡くなった後は、トラブルを防ぐためにも、遺品整理を行う前に親族で話し合っておくのが大切です。取っておくものの基準を設定し、親族で共有することで、遺品整理を円滑に進めやすくなります。捨てるか保管すべきか迷った場合は、一旦取っておきましょう。その後、「故人が大切にしていたかどうか」を判断基準とし、じっくり検討するのがよいと言えます。
まとめ
遺品整理では、遺言書・エンディングノート・お金に関する貴重品・印鑑など残したほうがよいものがいくつかあります。捨ててから後悔しないためにも、残すものをリスト化して仕分けしていく方法がおすすめです。
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