買取店で「買い取れません」と言われた本が棚の奥に眠ったままになっていないでしょうか。思い入れのある本をそのまま捨ててしまうのはためらわれますが、いつまでも置いておくとスペースも心も圧迫されてしまいます。売れない本でも、業者や売り方を変えることで買い取ってもらえる可能性があり、寄付や資源ゴミなど、お金以外の形で手放す方法も選べます。
当記事では、基本の買取方法と売れない本の処分手段、少しでも高く売るためのポイントを整理し、自分に合った本の手放し方を解説します。
1. 売れない本はどうすればいい?基本の買取方法を整理
一度「買い取れない」と言われた本でも、買取店によっては査定額がつく場合があります。不用品と思っていた本に思わぬ値段がつくこともあるため、別の買取店での査定も検討してみましょう。ここでは、基本的な買取方法を3つ紹介します。
1-1. 店頭買取
店頭買取は、買取店に直接不用品を持ち込んで査定を受け、その場で現金化する方法です。店頭買取の大きなメリットは、即座に査定結果が出て現金化できることです。急いで処分したい場合には非常に便利な選択肢となります。また、店頭で査定士と直接交渉できるため、商品の状態や価値を詳しく伝えることができ、少しでも高く査定してもらえるチャンスがあります。
しかし、店頭買取では、店舗まで行く手間や交通費がかかること、また近隣に店舗がない場合は利用しにくいというデメリットが挙げられます。店舗買取は査定する本の量がそこまで多くなく、自宅近くに買取店がある方におすすめです。
1-2. 出張買取
出張買取は、自宅に業者が訪問し、査定と買取をその場で行うサービスです。査定してもらう本が特に大量ではなくても、自宅にいながら手軽に査定してもらえる上に、対面のため納得のいく説明が受けやすいのが魅力です。査定後には即現金を受け取れるため、急ぎで現金化したい方にもよいでしょう。
一方、デメリットとしては、業者を自宅に招く必要があることや、本が少ない場合でも査定に時間がかかることがあります。ただし、自宅にいながら便利にサービスを受けられることや、即現金化できるメリットは大きく、快適に利用できる場面が多いため、再査定のチャンスとして活用するのもおすすめです。
1-3. 宅配買取
宅配買取は、オンラインで申し込んだ後、段ボールに本を詰めて発送するだけで査定を依頼できる方法です。遠方に住んでいても広範囲の業者に依頼できます。自宅にいながら買取を進められるため、忙しい方や店舗に持ち込むのが難しい方にとっては最適な選択肢です。
ただし、査定が完了するまでに時間がかかることや、査定額に納得がいかず本が返送される際、送料が自己負担になる可能性があるなどデメリットがあります。また、非対面での取引のため価格交渉が難しく、納得いかない場合の対応が少し面倒に感じることもあるでしょう。しかし、それでも自宅で気軽に買取を依頼できることや、納得できる買取額で取引が進めやすい点は大きな魅力です。s
2. 諦める前に!どうしても売れない本の処分方法
一度買取サービスを利用して売れなかった場合でも、他の方法で処分する手段は豊富にあります。ここでは、売れなかった本を処分するための5つの対処法を紹介します。
2-1. フリマアプリやオークションで売る
フリマアプリやオークションで売る方法は、思わぬ需要を見つけるチャンスです。買い取れないと言われた本も、出品してみれば「欲しい!」という人に出会える可能性があります。特に、絶版や限定版など、特定のジャンルに特化した本は、予想以上の価格で売れることもあります。
まずは自分で市場を調べて、どのくらいの価格で売れるかを確認してから値段を決めるとよいでしょう。出品準備や配送手配などの手間はありますが、その手間をかけることで、本をお金に変え、手放す良いチャンスになります。
2-2. 近所の古書店へ持ち込んでみる
大手チェーン店では買い取ってもらえなかった本が、古書店では意外な高値で売れる場合があります。古書に関しては大手チェーンの買取店では買取対象にならなかったり、安い値段で買い取られたりするケースが少なくありません。特に、バーコードがない古い本などは、そのまま売れにくい本として扱われがちです。
しかし、古書店は独自の需要があり、古い本や特殊な本に高値がつくことがあります。査定で「売れない」と言われても諦めず、古書店に持ち込んでみると、新たな価値を見つけてもらえるかもしれません。
2-3. 資源ゴミとして出す
本を処分する方法の1つとして、資源ゴミとして出す方法があります。紙製の本は燃えるゴミではなく資源ゴミとして分類されるため、燃えるゴミの日に出しても回収されない場合があるので注意が必要です。
資源ゴミとして出す場合、本をひもでしっかりと縛りましょう。まとめて出すことで、収集員がスムーズに回収できます。手軽に処分できる点が魅力ですが、資源ゴミの日が月に数回しかないため、タイミングを逃すと次回まで待たなければならない点がデメリットです。日程を確認して、計画的に処分しましょう。
2-4. 不用品回収業者に買い取ってもらう
買い取れないと言われた本が大量の場合や、本の他に不用品があり、まとめて処分したい場合は、不用品回収業者にまとめて引き取ってもらう方法もあります。電話やメールで見積もりを依頼し、金額と回収日時に納得できれば、当日は箱詰めや搬出までスタッフが対応してくれるため、手間を大きく減らせます。
ただし、自治体の回収より費用は高く、基本料金に加えて量に応じた回収費用がかかる点がデメリットです。買取に対応する業者であれば状態のよい本を買い取ってもらえる場合もありますが、依頼前に古物商許可を持つ業者かどうかを確認し、古物営業法上のトラブルを避けるようにしましょう。
2-5. 寄付や寄贈をする
本の処分方法として、友人や知人、施設に譲ったり寄付したりする方法もあります。自分には不要でも、話題になった小説や漫画などは「読んでみたい」という人が見つかることがあります。まずは身近な人に声をかけてから、病院・高齢者施設・児童館などへの寄付を検討しましょう。
なお、施設ごとに受け入れ条件や冊数、ジャンルの指定があるため、必ず事前に問い合わせることが大切です。公共図書館は原則として個人からの寄贈本を受け付けていません。限られた予算とスペースの中で需要の高い本を選定しており、寄贈本まで管理する余裕がない場合が多いためです。
3. 売れない本を少しでも高く売るためのポイント
すでに一度買取を断られた本でも、工夫次第で今より少し高く売れる可能性があります。ここでは、本をきれいな状態に整えることや、複数冊をまとめて売るときのポイントを紹介します。
3-1. 可能な限り本をきれいにする
すでに一度買取を断られた本でも、見た目を整えることで評価が変わる場合があります。カバーのホコリや汚れをやわらかい布で拭き取り、折れたページを伸ばし、付箋やレシートなどの挟み込みも外しておきましょう。また、においの原因になるタバコの灰や湿気を避け、風通しのよい場所で乾かしておくと印象が良くなります。
書き込みや破れなどの難がある場合は隠さず、事前に状態を伝えることで、まとめ売りの際に値段が付く可能性もあります。全体的に清潔感があるほど、他の本と一緒に査定に出したときに評価されやすくなります。
3-2. 単品ではなくまとめて売る
1冊ずつでは値段がつかなかった本でも、ジャンルやテーマごとにまとめると、セットとして欲しい人に届きやすくなります。たとえば古い専門書やテキスト類でも、「〇〇に関する参考書まとめ」「〇〇の資料一式」として出品すると、研究や勉強でまとめて必要とする人の目にとまりやすくなります。同じ著者やシリーズでそろえておくと、コレクション目的の人にも選ばれやすくなるでしょう。
また、フリマアプリやネットオークションでは、冊数が多いほど送料や手間の面でお得感が出るため、結果的に1冊あたりの単価が上がりやすくなります。
まとめ
一度「買い取れない」と言われた本でも、業者や方法を変えれば値段がつく可能性があります。店頭・出張・宅配などの基本的な買取方法を把握した上で、フリマアプリ出品、古書店への持ち込み、資源ゴミや不用品回収、施設などへの寄付も選択肢になります。さらに、ホコリや汚れを落として本をきれいにし、ジャンルやシリーズごとにまとめて売ることで、少しでも高く売れる可能性が高まります。
神戸の古本・古書買取をしている「ふらり堂」では、出張買取や宅配買取、LINE査定などに対応しています。値段がつかない本も内容によっては引き取りできる場合があるため、どうぞご相談ください。


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