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物を捨てたくなる気持ちとうつ病の関連性は?強迫性障害の可能性も?

物を捨てたいという衝動の中には、さまざまな心理状態が隠れています。断捨離は「不要な物を捨て、必要な物だけを残す」という物を捨てる考え方です。しかし、断捨離を進める中で物を捨てるという快感から、必要なものまで捨ててしまう方がいます。断捨離は、4つの注意点を押さえて進めることが大事です。

当記事では、物を捨てたくなる気持ちとうつの関連性や、物を捨てるときの心理状態、また断捨離依存症などについて解説します。最近物を捨てたい気持ちが強いという方は、ぜひご一読ください。

1.物を捨てたくなる気持ちと「うつ」の関係性とは?

物を捨てたくなる気持ちとうつ病に「関係性がある」という明確なデータはありません。一方で、一種の「強迫性障害」である可能性も考えられます。

強迫性障害は心の病気の一種であり、強迫性障害の症状は下記の通りです

「強迫性障害」とは

強い「不安」や「こだわり」によって日常に支障が出る病気です

「ドアに鍵をかけたかな?」「鍋を火にかけたままかも」と、不安になって家に戻ったという経験は多くの人がしていることでしょう。また、ラッキーナンバーなどの縁起へのこだわりも、よくあることです。
これらのような不安やこだわりが、度を超しているなと感じることはありませんか?戸締まりや火の元を何度も何度もしつこく確認しても安心できなかったり、特定の数字にこだわるあまり生活が不便になったりしている場合は、「強迫性障害」かもしれません。

強迫性障害は不安障害の一種です。たとえば、「手が細菌で汚染された」という強い不安にかきたてられて何時間も手を洗い続けたり、肌荒れするほどアルコール消毒をくりかえしたりなど、明らかに「やりすぎ」な行為をともないます。世界保健機関(World Health Organization:WHO)の報告では、生活上の機能障害をひきおこす10大疾患のひとつにあげられています。

(引用:厚生労働省「強迫性障害」/2022/10/21)

自分の意思と関係なく物を捨てたくなる場合は、強迫性障害で「なんらかの不安から物を捨てずにいられない」といった状況になっていることも考えられます。

ここでは、うつ病の症状や物を捨てたくなるときの心理状態を解説します。

1-1.そもそも「うつ病」とは?

厚生労働省では、うつ病は下記のように定義されています。

「うつ病」とは

うつ病は、気分障害の一つです

うつ病は、気分障害の一つです。一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめないといった精神症状とともに、眠れない、食欲がない、疲れやすいといった身体症状が現れ、日常生活に大きな支障が生じている場合、うつ病の可能性があります。気分障害には、うつ病の他に、うつ病との鑑別が必要な双極性障害(躁うつ病)などがあります。うつ病ではうつ状態だけがみられますが、双極性障害はうつ状態と躁状態(軽躁状態)を繰り返す病気です。うつ病と双極性障害とでは治療法が大きく異なりますので専門家による判断が必要です。

(引用:厚生労働省「うつ病」/2022/10/21)

うつ病は精神症状に加え、体の不調や疲れやすいといった身体症状も現れる傾向にあります。そのため、症状が「物を捨てたくなる」だけである場合、うつ病が原因とは考えにくいです。

しかし、うつ病は100人に約6人がかかるという調査結果があるほど身近な病気です。

出典:厚生労働省「うつ病」

うつ病の原因は解明されておらず、脳の感情や意欲を司る脳の働きに不調があるために起こると言われています。物を捨てたくなる気持ちに加え、精神的や身体的な自覚症状が続く場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

1-2.物を捨てたくなるときの心理状態は?

物を捨てたくなるときは、以下のような心理状態にあると考えられます。

価値観が変化した
物に対する価値観が「所有」から「利用」に変化すると、必要と感じる物だけを残すために物を捨てたくなります。以前に比べて新しいものを購入しても気分が上がらなかったり、集めていたものに興味をなくしたりするのは、価値観が変化している証拠です。
ストレスからの解放を求めている
ストレスから解放されたいと感じている場合もあります。物を捨てると、捨てる決断をした満足感や部屋が片づく爽快感を得られます。物を捨てることで満足感や爽快感を覚え、ストレスを感じている状態を変えようとしています。
過去を引きずりたくない
辛い思い出や過去の栄光を断ち切りたいときにも、物を捨てたくなるでしょう。物には関連する思い出があり、見ることで過去の記憶が呼び起こされます。過去の感情や思い出を手放すために物を捨てるケースもあります。

2.断捨離依存症とは?

断捨離は物に対する執着心をなくし、生活の質を上げるための考え方です。不要な物を捨ててより快適に暮らすために実施します。

しかし、断捨離がエスカレートすると「断捨離依存症」と呼ばれる状態に陥ることがあるため、注意が必要です。断捨離依存症とは、物を捨てることが目的になってしまう状態です。呼称であり、正式な病名ではありません。

断捨離依存症になると、断捨離の目的である「生活の質を上げる」ために不要な物を捨てるのではなく、「捨てること自体」に快感を覚えて必要な物まで捨ててしまいます。断捨離がエスカレートし、断捨離依存症のように物を捨てたくなる状態が続いているのなら、断捨離の方法を見直しましょう。

2-1.断捨離を行う際の注意点

断捨離をする際は、断捨離依存症にならないためにいくつか注意点に気を付ける必要があります。

以下では、断捨離を行う際に注意すべき点を4つ紹介します。

断捨離で捨てるべきではない物を理解する

断捨離は捨てることが目的ではないため、必要な物は捨ててはなりません。断捨離を始める前に、捨てるべきではない物を理解しましょう。

捨てるべきではない物として、下記が挙げられます。

  • 重要書類
  • 今後手に入らない物
  • 大事な思い出の品
  • 緊急時に必要となる物(防災用品・喪服など)
  • 共有物や家族の所有物
断捨離は少しずつ進める

断捨離と並行して行う、部屋の片づけや掃除は想像以上に疲れます。一度に終わらせようと家中の物を広げると、片づくまでに時間がかかり生活スペースを圧迫します。

断捨離は一度で終わらせようとせず、計画を立てて少しずつ進めましょう。部屋ごとに行うと達成感を得やすく、生活空間をきれいな状態で保てるためおすすめです。

捨てる物は使う可能性があるかで判断する

断捨離で捨てる物は、「今後使う可能性があるか」で判断しましょう。長い間使っていない物は、今後も使わない可能性が高いです。「いつか使うかもしれない」という考えから捨てられない場合は、気に入っている物や思い入れがある物を残して捨てましょう。

「捨てるのはもったいない」と感じる場合は、売ることも視野に入れると決断しやすくなります。

迷う場合は無理に捨てずに判断を保留する

捨てるか迷う物は判断を保留しましょう。捨てるか判断できない物は、保管する期限を決めてじっくり考えます。「1年後使っていなければ処分」といったルールを決めて箱にまとめ、保管するとよいでしょう。

保留にした物は、期限が来たら再度必要か判断してください。時間がたつと、案外すぐに処分を決断できる場合もあります。

3.物を捨てたくなる気持ちと関連する症状

「物を捨てたくなる気持ち」とは逆になるものの、「買い物依存症」や「ためこみ症」といった症状も存在します。

買い物依存症自分で買い物のコントロールができない状態を指します。「買い物する」というプロセスに執着し、金額や必要性に関係なく買い物を繰り返すといった特徴があります。
ためこみ症物の価値に関係なくためこんでしまい、手放すことに強い苦痛を感じる状態です。

ここでは、「物を捨てたくなる気持ち」に関連する症状として、買い物依存症とためこみ症について詳しく解説します。

3-1.買い物依存症

買い物依存症とは、衝動的な買い物を繰り返し、買う量や回数、金額をコントロールできない状態のことです。

買い物依存症では、欲しい物を購入する目的ではなく、買い物による爽快感や高揚感を得る目的で必要以上の買い物を繰り返します。生活に支障が出ても自分で欲求を抑えることが難しく、買った後に罪悪感や自己嫌悪にさいなまれます。

一般的に、買い物は気分転換になるため、「ストレスを発散できる」と感じる人も多いでしょう。しかし、買い物を自分でコントロールできない場合は、買い物依存症の疑いがあります。

借金して高額な買い物を繰り返したり、未開封なままの購入物がたまったりしている状態は注意が必要です。買い物のプロセスに執着し、自制が利かなくなっている状態と言えます。

出典:こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「買い物依存症」

3-2.ためこみ症

ためこみ症とは、物を手放すことに強い苦痛があり、価値がないような不用品を大量にためこんでしまう状態のことです。

人によってためこむ物は異なるものの、新聞やチラシといった紙類、洋服などをためこむ事例が多い傾向にあります。他人がゴミとして出した物を集めてためこむケースも見られます。

ためこみ症は、集めた物を手放すことに強い抵抗を示すことが特徴です。物の価値に関係なくためこみ続けるため、家の中は常に物であふれ、外にまで積み上げるケースもあります。ためこんだ物による害虫や悪臭被害、火災の危険などを近隣住民にもたらし、仕事や日常生活、人間関係に支障をきたすことも少なくありません。

しかし、ためこみ症の人の多くは「ためこんだ物にトラブルの原因がある」と認識していないため、治療を受けないかぎり症状が改善されることはないと言われています。

出典:MSDマニュアル 家庭版「ためこみ症」

まとめ

物を捨てたくなる気持ちとうつ病に明確な関係性はありません。うつ病では精神症状に加え、体調不良や疲れやすいといった身体症状も現れる傾向にあります。そのため、物を捨てたくなる上に、精神障害や身体障害の自覚がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

断捨離は物への執着をなくし、生活の質を上げるという考え方です。生活の質向上として物を捨てるのではなく、物を捨てることに快感を覚えている場合は、断捨離依存症の可能性があります。断捨離は捨てるべきでないものをあらかじめ理解し、少しずつ進めることが大事です。捨てるか迷った場合は、保管期間を決めて後でじっくり考えましょう。

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