本を売ろうとした際に「ISBNコードとは何か」「ISBNがない本は売れないのでは」と疑問や不安を感じたことがある方もいるでしょう。ISBNコードは、書籍を識別し流通を円滑にするための重要な番号ですが、すべての本に付いているわけではありません。
当記事では、ISBNコードの基本的な仕組みや目的を整理した上で、ISBNコードがない本が存在する理由、売れにくいとされる背景、買い取ってもらうための具体的な方法を解説します。本を売るときはISBNコードの有無だけで価値を判断せず、適切な選択を行いましょう。
1. ISBNコードとは?
ISBNコードとは、国際標準図書番号(International Standard Book Number)の略称で、世界中の書籍を識別するために付与される共通の番号です。出版物ごとに固有の番号が割り当てられ、「どの国・地域で」「どの出版社が」「どの書名を」発行したかを判別できます。
ISBNコードは書籍の裏表紙や奥付に「ISBN978-4-…」のような形式で記載され、出版流通や書店の在庫管理、図書館の目録作成などで幅広く活用されています。
日本では、ISBNコードに加えて独自の分類記号であるCコードと本体価格情報を組み合わせた「日本図書コード」を採用しており、さらにそれをバーコード化した商品管理用の「書籍JANコード」を使用して流通の効率化を図っています。
1-1. ISBNコードを構成する要素
ISBNコードは、ハイフンで区切られた5つのブロックそれぞれに明確な意味があります。
最初の3桁は書籍を表す接頭記号で、日本では「978」または「979」が使われます。次の数字は日本を示す国記号、その後の数桁は出版者記号で出版社や個人に割り当てられます。出版社記号の次にあるのが書名記号で、その出版者が発行した本の中で何番目か順番を示します。最後の数字はチェックデジットで、前12桁に誤りがないかを確認するための数字です。
現在のISBNコードは13桁が基本ですが、2006年以前は10桁が使われていました。
1-2. ISBNコードの目的
ISBNコードの目的は、書籍を正確かつ効率的に管理・流通させることにあります。ISBNコードでは世界で一意の番号が付与されるため、似た書名が多くても特定の1冊を識別できます。また、出版社・取次・書店が同じ番号を共有することで、注文や在庫管理がスムーズになり、流通全体の効率化につながります。検索や発注時にISBNコードを使うことで、目的の本を正確に探せます。
1-3. ISBNコードがある本・ない本がある理由
ISBNコードが付いている本と付いていない本が存在するのには、出版された時代や背景が関係しています。日本がISBNの国際的な枠組みに加盟したのは1981年で、それ以前に刊行された書籍にはISBNコードが付いていないものが多く見られます。
また、導入直後の過渡期に出版された本では、同じ書名でも版や刷によってISBNコードの有無が異なる場合があります。さらに、同人誌や私家版、非売品の冊子などは、そもそもISBNコードを取得していないケースも少なくありません。
ISBNコードの有無は本の価値を直接決めるものではなく、出版時期や流通形態の違いによるものだと理解しておきましょう。
2. ISBNコードやバーコードがない本は売れない?
ISBNコードやバーコードが付いていない本を前に、「この本は売れないのでは」と不安に感じる方は少なくありません。ここでは、ISBNコードがない本が買取不可になる場合がある理由と、売れにくい背景について解説します。
2-1. ISBNコードがない本は買取できない場合もある
ISBNコードがない本は、買取店によっては査定対象外となることがあります。識別用のコードが付いていない本はデータ管理が難しく、効率的な運営を重視する一部の古本買取店やネット買取サービスでは、「ISBNコード付きの本のみ買取可」と条件を定めている場合があります。
一方で、古書専門店やジャンル特化型の店舗では、ISBNコードの有無にかかわらず内容や希少性を重視して査定することもあります。売却を検討する際は、事前に公式サイトで買取条件を確認しましょう。
2-2. ISBNコードがない本が売れない理由とは
ISBNコードやバーコードがない本が売れにくい理由は、主に在庫管理の難しさと需要の低さにあります。ISBNコードは書籍を一意に識別できるため、店舗やネットショップでは在庫確認や価格設定を迅速に行えます。しかし、コードがない本はシステム管理ができず、手作業での確認が必要になるため、買取や再販売の手間が増えます。
また、ISBNコードがない本の多くは古い書籍や同人誌、自費出版物であり、一般的な流通需要が限られています。特にネット買取では、販売見込みの低い商品は買取対象外とされやすいです。
3. ISBNコードがない本の主な種類
ISBNコードが付いていない本には、いくつか代表的な種類があります。あらかじめ種類を把握しておくことで、売却時に適した買取店や方法を選びやすくなるでしょう。ここでは、ISBNコードがない本として特に多い「古書」と「同人誌」について解説します。
3-1.古書
古書とは、主にISBN制度が日本で普及する以前に発行された書籍を指します。ISBNは1965年にイギリスで考案され、国際規格としては1970年に採用されましたが、日本が本格的に加盟したのは1981年頃です。
日本で1981年以前に出版された多くの書籍にはISBNコードが記載されていません。こうした古書は、内容が古いという理由で一般的な買取店では需要が低いと判断されることもあります。一方で、歴史的価値や希少性が認められる場合は、古書専門店で評価されることもあります。
3-2.同人誌
同人誌とは、出版社を通さずに個人やグループが自費で制作した本のことです。商業出版を目的としていないため、通常はISBNコードが付与されていません。ただし、ISBNコードは手続きを行えば個人でも取得できるため、流通性や信頼性を高める目的でISBNコードを付けている同人誌も存在します。
同人誌は一般の古本店では買取不可とされることが多いものの、専門店やイベント、個人間取引では需要があります。
4.ISBNコード・バーコードがない本を買い取ってもらう方法
ISBNコードやバーコードがない本でも、売却をあきらめる必要はありません。本の内容や希少性、需要によっては、適切な方法を選ぶことで買い取ってもらえる可能性があります。ここでは、ISBNコードがない本を売るための3つの方法を紹介します。
4-1.古本専門店に査定してもらう
ISBNコードやバーコードがない本を売るなら、古本・古書の専門店に査定を依頼する方法が有効です。専門店では、コードの有無だけで判断せず、内容や希少性、保存状態などを総合的に見て評価します。非売品や古い書籍、同人誌が査定対象になることも少なくありません。
中でも「ふらり堂」は、20年以上にわたり古本・古書を扱ってきた実績を持つ専門店です。ISBNコードがない本の買取にも対応しており、専門知識を持つ査定で適正価格を提示しています。
4-2. フリマアプリやオークションで売る
メルカリやYahoo!オークション(旧ヤフオク!)などのフリマアプリ・オークションを利用する方法もあります。この方法のメリットは、自分で価格を設定でき、需要が高まるタイミング次第では高値が付く可能性がある点です。
一方で、出品作業や購入者とのやり取り、梱包・発送といった手間がかかるほか、値下げ交渉や取引トラブルのリスクも考慮が必要です。ISBNコードがない本は必ず売れるとは限らないため、時間と手間をかけられる人向けの方法と言えます。
4-3. SNSや趣味コミュニティを通じて直接取引する
X(旧Twitter)やFacebookグループ、趣味のコミュニティを通じて、直接取引する方法もあります。特定ジャンルの古書や同人誌であれば、探している人と直接つながれる点が大きなメリットです。条件や価格を柔軟に決めやすく、納得感を持って取引ができる場合もあります。
ただし、相手の信頼性を慎重に見極める必要があり、売れるまでに時間がかかることもあります。安全な取引のため、やり取りの記録を残すなどの配慮が欠かせません。
まとめ
ISBNコードは、書籍を正確に識別し、出版流通や在庫管理を効率化するための国際的な仕組みです。しかし、日本でISBN制度が本格的に普及する以前に発行された古書や、同人誌・非売品の冊子などにはISBNコードが付いていないものも多く存在します。
ISBNコードがない本は、一般的な買取店やネット買取では扱いづらく、売れにくい傾向があるものの、内容や希少性を正しく評価できる古本専門店に相談したり、フリマアプリや趣味コミュニティを活用したりすることで売却できます。ISBNコードの有無にとらわれず、本の特性に合った売り方を選ぶことが、納得のいく取引につながるでしょう。


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